今も平安時代も、人の悩みは変わらない、というお話

ご存知でしょうか?
古典の、堤中納言物語の「虫めずる姫君」(作者不詳)

私は、昔からこの古文がとても大好きでした。
あのジブリ作品「風の谷のナウシカ」のモデルとも言われます。

『虫めづる姫君』は、とても古文の中でも異色な物語です。
10代の頃、素晴らしい教訓を私に与えてくれた作品です。

本が手元のないので、サイトから原文を探して調べてみましたが、
やっぱり何度読み返しても面白い作品です。

平安時代の姫であれば、遊びも優雅で華やか、着物もお化粧も美しく整えられているはずなのに、 このヒロインの姫は、虫が大好き、髪は伸ばし、ゲジゲジな眉毛に、歯は真っ白。

風変りで、普通の姫君と違う様を見かねた大人たちに、「人は見かけがいいのを好むものだ」と言われても、

「物事の本質をたずねて、その行く末を”観察”すれば、物事には必ず”理由”があります。そんなこともわからないのは幼稚です。みんなが気持悪いと言って嫌う毛虫が、ついには美しい蝶になるんですよ」と言い返します。

多少、姫の言葉は理屈っぽい様ですが、とても理にかなっている感じがします。

毛虫や見栄えの悪いことを嫌う人の一面的な見方による評価を嫌い、ものの根源的な事を探究してから評価すべきだ,という姫の『信念』が虫を愛でているのです。

姫君には,大事なことが見えていたのかもしれません。

それらの信念の実践として、虫を愛で、化粧を拒み、好みの色合いの服を着ました。

この姫君が伝えたかったことは

・人の目、世間体、気にする余りに、本来の自分を見失わないこと
・あらゆる事物を多方面から観察して、本質を見抜くことの大切さ
・人は唯一無二であるユニークな存在である
・自分の感じ方、自由な発想、思考を大切にることは、自分を大切にすること

だったのかもしれません。

それにしても、古代の人々も、現代の私たちと同じような悩みを抱えていたようですね。
子育て、男女の恋愛、結婚、社会階級、近所とのお付き合い・・・etc

『虫めずる姫君』は、遥か未来の私たちにも何か大事なことを教えてくれていると思いませんか?

人間の思考は進化をするものなのか、しないものなのか?
疑問に思いました。
ダーウィンの進化論まで話を広げるつもりはありませんが、 類人猿から、現代に至るまでの進化を想像すると、基本的に人の「心」、脳の特徴は変わっていない様な気がするのですが・・・
果たして、みなさんはいかが思いますか??